民生委員・児童委員活動の7つのはたらき
- 1.社会調査のはたらき
- 担当区域内の住民の実態や福祉需要を日常的に把握します。たとえばK市の民生委員・児童委員協議会では、配食サービスの協力や「声かけ」、「安否確認」などの活動をとおして住民の実態や福祉需要を日常的に把握しています。
- 2.相談のはたらき
- 地域住民がかかえる問題について、相手の立場に立ち、親身になって相談にのります。 その中で民生委員・児童委員のEさんは、ある高齢者(90歳)宅を訪問したとき、家族から、自宅で介護を続けたいが心身ともに疲労しているので何とかしたいと相談があり、ゆっくり話を聞きました。
- 3.情報提供のはたらき
- 社会福祉の制度やサービスについて、その内容や情報を住民に的確に提供します。 在宅で介護をしたいという家族の希望に対応し、介護保険制度を利用して受けられるホームヘルプサービスやショートステイなどの在宅サービスについての情報を提供しました。
- 4.連絡通報のはたらき
- 住民が、個々の福祉需要に応じた福祉サービスが得られるよう関係行政機関、施設・団体等に連絡し、必要な対応を促すパイプの役割をつとめます。 その後Eさんは、本人と家族からの申し出により市の窓口に連絡し、在宅サービスを受けるために必要な対応を依頼しました。
- 5.調整のはたらき
- 住民の福祉需要に対応し、適切なサービスの提供が図られるように支援します。 また、介護保険制度にはない通院の送迎やふとんの洗濯・乾燥などの需要に対し、サービスが提供されるよう社会福祉協議会の事業やボランティア活動利用の調整をしました。
- 6.生活支援のはたらき
- 住民の求める生活支援活動を自ら行い、支援体制をつくっていきます。 また、自ら支援活動を行うとともに、家族が外出するときには、近所の人やボランティアグループとネットワークを作り対応するなど家族だけでは抱えきれなかったさまざまな問題の解決に取り組みました。
- 7.意見具申のはたらき
- 活動を通じて得た問題点や改善策についてとりまとめ、必要に応じて民児協をとおして関係機関などに意見を提起します。 K市民児協では、各委員の訪問活動を通じて、在宅で介護をしている家族への支援の必要性を知り、問題点をとりまとめるとともに、家族が1年に何日かでもゆっくり休めるようなプログラムを、行政や社会福祉協議会、民児協、ボランティアなどが協力して実施してはどうかという意見を市に提起しました。
近隣による見守りと支援のための連携体制
出典 全国民生委員児童委員連合会